「…ジュード!」
「…ユウリィ」
声がしたと思い、振り向く
まだ少し距離はあるが、数メートル先から、青い服をたなびかせて少女が―ユウリィが走ってくるのが見えた
ジュード、と呼ばれた少年は、走ってくるユウリィの方へと歩み寄る
ユウリィは、ジュードの目の前まで来ると、息を整えるように深呼吸した
「どうしたの?そんなに慌てて」
息が整ったのを見計らうように、ジュードが尋ねる
「…これが、ジュード宛てに」
差し出されたのは、一通の手紙
しかも、何だか乱暴に扱われた形跡があった
何か、と差し出人を見ると、ジュードは目の色を変えた
「…アルノーからだ」
呟くように言う
ユウリィは、頷き、ジュードが手紙を開けるのを待っている
「―…治療法はまだ見付かってないみたいだ…」
封を開けて、中身を見たは良いが、がっかりした気分だった
せっかく久し振りに仲間に会えるかと期待していたのだが
「…まだ、会えないんだね…」
心底、がっかりしたようにジュードが呟く
「…少しだけ、寂しいですね」
ユウリィの言葉に、ジュードが頷く
「…あれ、まだ続きがある…」
読み終えたはずの手紙に、まだ一枚だけ、先があった
間違えて紛れ込んだのか、とそれを見てみる
「…ユウリィ」
「…アルノーさんらしいですね」
二人して、笑う
その一枚だけの、最後のページには、
『必ず、逢いに行く』
と一言だけ書かれていた
END