「ねぇ、アレン君」
「なんですか?」

声をかけられて、そちらに振り向く
すると、リナリーがかなり距離を詰めていた
あまりの近さに、少したじろく




「アレン君の髪の色って、生まれつきなの?」




髪の毛を差して、尋ねる
綺麗に、白色に染まっている自身の髪
元から色など知らなかったかのように、見事な白だった

「…これは、生まれつきじゃないんです。クロス元帥と旅をし始めたら白くなってましたけど…」

白くなったのは、大方元帥のせいだろうと苦笑する
元帥との旅は、かなり苦労した記憶ばかり
そのおかげで、色素が抜けたのだろう


「…アレン君は知らないだろうけど…白髪になるのってね、人を愛していた証拠なんだって」


「……え?」

なぜ、と思った
そんなことは聞いたことなどない
しかしリナリーの表情は嘘を言っているようには見えない
不思議そうに見つめていると、もっと笑みを深めた









「これは、昔兄さんに聞いたの。
白髪になるのにはいくつかあるんだけど、髪全体が白くなるのはかなりショックを受ける出来事があったからなんだって。
そして、そんなにショックを受けるのはその人を愛していた証拠だ、って」









その言葉に、驚いた
あの時、哀しみを覚えたのも、痛みを知ったのも全て
自分があの人を好きだったから
そんな事は、分かりきっている、と思っていた
けれど、近くに証となるものがあったなんて、気が付かなかった
いや、気付けなかった

「…でも、どうしてそんな事を僕に…」
「何だか、言っておいた方がいい気がしたから」

にっこりと、リナリーが笑う
なぜか、全て見透かされているように思えた


「…ありがとう」


優しく笑みを返すと、リナリーも同じように笑った
そんな素敵な意味があるなら、この髪の色も悪くはないのだろう、そう思った







END



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